救急救命学科長 挨拶

学科長からのメッセージ

「博愛精神を礎に救いの手を差し伸べる救急救命士」

救急救命学科長 鈴木 哲司

昨今、世界各地で自然災害、紛争、テロが頻発しています。また、サイバー攻撃の脅威、「新型コロナウイルス」もなかなか終息の目途がつかず、先行きが不透明な状況にあります。人々が感覚的・主観的に感じている治安の情勢を『体感治安』といい、感染症、凶悪犯罪、事件、事故等の複合的な要因と閉塞した状況を背景にして『体感治安』も悪化しています。 

私たちの日々の生活においても救急車のサイレンを聞かない日はありません。危険と隣り合わせの場所で自己の危険を顧みずに活躍する救急救命士は、主に消防吏員、自衛官、警察官、海上保安官という公安職の身分を有し「国民の生命と財産を守り抜く」という使命感を持って国民の安全・安心のために日夜活躍しています。

本学の救急救命学科では、救急救命士を志す学生に対して病院前救急医学に関する諸科学と救急・災害医学に精通し、『博愛精神』を基本に人の痛みや苦しみに目を向け、生涯にわたって継続的研鑽・学習に励み、専門的知識・技術の水準を維持する能力と態度を身につけ、救急医療や大規模災害等の緊急事態において活躍できる救急救命士を養成します。

令和3年に医師の働き方改革を推進するためのひとつとして救急救命士法の改正が行われました。これにより、医療機関に所属する救急救命士が増えることが期待され、年々負担が増大されている救急医療の場においてさらなる活躍ができることになります。令和7年(2025)には、団塊の世代が一斉に後期高齢者となり加齢に伴うがんや慢性疾患、老衰などで死に至る「令和7年(2025)問題」が懸念されています。2030年には約160万人、ピ―クは令和22年(2040)の約170万人に達することが予測され『多死社会』という我が国や世界がいまだ経験したことのない状況を迎えるにあたり、救急救命士の果たす役割も時代の要求や変遷と共に変化を遂げ、救急救命士の新たな役割が生まれてきます。
いついかなる時にも苦しみ救いを求める傷病者に寄り添い、「救い・安心・癒し」をもたらし、世界をリードできる救急救命士を目指して学びを深めてまいりましょう。