令和6年7月6日(土)に金城学院大学で開催された第70回 日本薬学会東海支部総会・大会において、本学大学院薬学研究科の大井勇秀院生と山田拓磨院生(ともにD3)がそれぞれ学生優秀発表賞を受賞しました。
大井勇秀院生は「演題:微小管系における毒性終末糖化産物(TAGE)起因性のアルツハイマー病様変化」について口頭発表を行いました。私たちの体内では、糖質がタンパク質に結合して様々な糖化物質が作られますが、これらは終末糖化産物advanced glycation end-products(AGEs)と呼ばれています。郡山教授らはこれまでに、ブドウ糖や果糖の中間代謝物であるグリセルアルデヒド由来のAGEsは、他の糖質で作られるAGEsと異なり、非常に強い中枢神経障害作用を示すことを見出し、これを「Toxic-AGEs (TAGE) 」と命名しました。今回、大井院生らはこのTAGEが神経軸索に作用して生じる神経変性がアルツハイマー病でみられるバイオマーカーの変動と類似する点について発表し、高い評価を頂きました。本研究には、薬学科の古川絢子助教、郡山恵樹教授(指導教員)が共同研究者として参画しました。
山田拓磨院生は「演題:カチオン性白金(II)二核錯体によるDNAの液-液相分離と核酸結合様式に関する研究」について口頭発表を行い、高い評価を頂きました。本研究には、薬学科の田代 竜准教授、植村雅子助教、米田誠治教授(指導教員)が共同研究者として参画しました。山田院生は、前月に行われた第33回金属の関与する生体関連反応シンポジウムにおける講演賞の受賞(https://www.suzuka-u.ac.jp/archives/20590)に続いての連続受賞となりました。
両院生の益々の活躍に期待します。
-副学長(大学院・研究担当)鈴木 宏治-