放射線技術科学科長 挨拶

学科長からのメッセージ

放射線技術科学科長 藤野 明俊

我が国の人口約1億2千7百万人の健康維持に貢献すべく、日本全国の医療施設で各職種の医療従事者が日夜いわゆる“チーム医療態勢”で協働し、頑張っておられるのですが、職能集団別に見てみますと、各種医療専門職員の概数は看護師120万人、医師36万人等の専門職集団に対して、診療放射線技師は5万人規模です。診療放射線技師の教育施設は全国に大学、専門校計42校があります、毎年約2千人の卒業生が巣立ち、殆どが病院勤務に就きますが、医療職の全体約300万人の日本医療界において、医療放射線業務の専門職とし貴重な担い手となっています。本学は「日本診療放射線技師会」の大きなバック・アップを得て設立され、20周年を経て、当学科卒業の診療放射線技師は延1500名を超えた大きな全国的ネット・ワークを形成しつつあり、毎年100名を越える同窓の後輩を迎える暖かく心強いバック・アップを期待できます。
取り扱う画像医療機器は、X線、磁気、超音波など広義の各種放射線を利用した高額先端技術製品につき、学習領域は理工系から医学系まで幅広く、興味深くチャレンジの仕甲斐ある分野です。
従って、実務教育効果を高めるため、実習設備面では現代の臨床現場の最新トレンドに合わせフラット・パネル形X線映像装置、マルチ・スライス・ヘリカルスキャン形X線CT装置や、磁気共鳴画像診断(MRI)装置では超電導磁石形、及び永久磁石形も設備され、更に超音波画像診断装置も少人数グループ実習用に効率的な台数を揃えている等、多様な高額機器が学生実習専用に準備されている点で、現在“全国一の実習設備態勢”がとられていると言えます。
4年次には「学外臨床実習」に2ヶ月ほど各地の指定病院へ出向きますが、学内での最新機器による実習経験が心理的余裕となって、積極的に「臨床実習」に臨めます。
なお、本学科で学ぶ第一の目標でもある4年次最後の関門となる「診療放射線技師国家試験」をクリアできるよう、継続的に「補習」授業を組み、定期的な「模擬試験」も適度に設定、3年次からは就職対策も含めた病院見学・紹介等もきめ細かく配慮されています。
当学科は次代を担う高度医療従事者養成のため“実質的教育第一”をモットーとしています。