医療栄養学科の特長
健康で活力のある社会へ 人と食物の関係を探求し、より良い社会作りに役立てます
健康でいきいきした人生は、バランスのとれたライフスタイルから・・・。栄養学はこのような問いかけと共に発展し、「食と人間との関わり」を扱う学問として、一つの大きなジャンルを確立してきました。
日本人の死亡原因の6割を占める生活習慣病の予防と治療や、ますます問題が深刻化している高齢者の食事ケア、メタボリックシンドロームの改善指導など、栄養面からの指導・処方を行う専門職としての管理栄養士に対する社会の期待と責任は大きくなっています。そして、管理栄養士は厨房にこもるのではなく、積極的に人との接触を持って個人の分析や行動変容を促し、社会に貢献することが期待されています。本学科では、人間に欠かせない身近な食と健康の関係を科学的エビデンスに基づいて理解し、一人ひとりの状況に即した食事指導ができる総合的能力を備えた管理栄養士の養成を目指してします。医療現場では医師、看護師などと協力して患者への対応を行うのは勿論のこと、さらに一歩進んだ豊富な科学的センスを兼ね備えて、自律的に未来の創造に寄与する食と栄養のエキスパートの養成にあたっています。
医療栄養学科で何を学べるの?
医療現場で通用する「臨床栄養学」を学ぶ
病気や老化の問題について「食」の観点から対応する「臨床栄養学」を柱としたカリキュラムを編成していることが本学科の特長であり、既存の家政科や生活科学科に設置されている栄養系学科と大きく異なるポイントです。公衆衛生学、生理学、食品学、調理学などの専門基礎分野はもちろん、これらをベースにして応用栄養学、栄養教育論、臨床栄養学、公衆栄養学、給食経営管理論などの専門分野をバランス良く学べるカリキュラムで「医療現場で必要とされる」管理栄養士の養成をめざします。
美味しい治療食をめざした、実践に即した調理実習
「美味しくない」と思われている治療食。本学では、治療食研究のエキスパートの教授が、減塩食の調理実習研究を学生とともに実施し、美味しい治療食を目指しています。この調理実習は、管理栄養士として「医療」に関わっている実感を得るとともに、「実際の成果を目指した実習が楽しい」と学生から大変好評の授業となっています。
一般社団法人日本食品安全協会の設置について
日本食品安全協会は、健康食品の問題に適切に対処できる厚生労働省のガイドラインに沿ったアドバイザリースタッフを、教育界で育てることを目的に平成16年5月に設立されました。
当協会本部は本学学内に設置されており、長村洋一客員教授が理事長を務めています。
医療栄養学科では所定の単位を取得することにより、健康食品を含めて食の安全・安心とその健康に関するリスクコミュニケーターの証である、健康食品管理士(日本食品安全協会認定)の受験資格を取得できます。