よくある質問

放射線とは何ですか?
放射線とは、簡単に言うと波長の短い電磁波のことです。無色無臭であり、五官で感じることはできません。実は、私たちの身の周りにも人体に影響のない程度の「自然放射線」が存在し、空気中や食物、地面からも発生しています。
レントゲン写真の撮影で使用される医療放射線も少量ですので、ほぼ影響はありません。現在は、安全で有効な運用方法がわかっており、がんの治療や食品などの品質管理検査、空港の手荷物検査などにも利用されています。
診療放射線技師とは何ですか?
病気の診断や治療を行うために各種診療画像の作成や放射線を使用した治療を行う医療チームの一員です。高度な専門教育を受けた後に、厚生労働大臣の行う国家試験に合格した者に免許が与えられ、1つの国家資格で一般撮影、胃などの透視検査、マンモグラフィ検査、CT、MRI、超音波画像診断装置(エコー)を用いた検査、核医学検査、放射線治療などができる職業です。機械の操作だけでなく、医学知識を有し、患者さまへの接遇も非常に大切になります。
放射線による障害を受けることはありませんか?
現在では、放射線の安全な取扱方法が分かっているので、まず問題ありません。検査を行う機器は、撮影ボタンを押したときのみX線が発生します。撮影を行う時、診療放射線技師は部屋の外でドアを閉めています。壁やガラスにはX線を通さない金属が含まれていますので、被ばくはほとんどありません。さらに、被ばく測定のバッジをつけて撮影を行うという、安全管理がなされていますので、きわめて守られた職業と言えます。
実習においても厳格な建築基準に基づいて設計された実習室ですので、X線使用室から放射線が漏れ出すことはありません。実習では、人骨の入った人形を利用して撮影を行います。実習中の学生は被ばく線量測定用具を身につけていますが、これまでも事故等による被ばくは全くありません。放射線機器の操作は遠隔操作が多く、診療放射線技師が被ばくする可能性は極めて低いと言えます。
診療放射線技師の就職状況を教えてください。
100人の学生に対して、8~10倍の求人が毎年来ています。特に女子学生の就職状況は好調です。乳がんの発生率および死亡率が年々増加している傾向を踏まえ、厚生労働省より、乳がん検診にX線撮影が導入されました。それ以来、患者さんのことを考え、女性の技師を採用する病院・健診センターが増えたため、ここ数年女子の供給が、間に合わない状態が続いています。また、団塊の世代の技師が退職を迎えているため、男子学生の求人も増えつつあります。
MRIとは何ですか?
磁気共鳴画像装置のことで、人体の構成物質である水素原子を外部の強力な磁場で一次的に磁化させ、その分布状態を画像として描いたコンピュータ画像です。これにより脳や脊髄の構造などが詳細に診断出来るようになり、現在では全身の画像も作成できるようになりました。X線を使わない検査の1つです。