令和7年9月9日(火)、本学(SUMS)白子キャンパス1号館6階1606室において、「第18回SUMS−NITS医工連携研究会」が開催されました。本研究会は、SUMSと鈴鹿工業高等専門学校(NITS)の研究者及び民間企業等の研究者が連携して医療に係る重要な課題について、自由闊達に意見交換を行い課題解決の道を模索するとともに、共同研究を立ち上げ公的研究費の獲得に向けた行動起点の場になることを目指して開催するものです。
当日は、SUMS世話人代表 鈴木宏治教授(大学院・研究担当副学長/社会連携研究センター長)の開会挨拶に続き、SUMS豊田長康学長から主催校を代表しての挨拶が行われました。
講演1「PEEK樹脂の機械的性質および転がり疲労強度測定と応用事例について」
松枝剛広准教授(NITS・機械工学科)
松枝准教授は、高機能性樹脂「PEEK」について、その強度と安定性を実証する研究成果、水中や薬品環境下における転がり疲労強度の測定事例などを紹介し、新たな材料開発や医療への応用に関する展望を述べられました。
講演2「難治性小児がんに対する光線力学療法の開発と臨床応用」
堀浩樹教授(SUMS・教務・教育改革担当副学長/保健衛生学部リハビリテーション学科)
堀教授は、小児がん治療で用いられる光線力学療法(PDT)におけるPDT感受性が低いMYCN(がん遺伝子)増幅神経芽腫に対する5アミノレブリン酸の併用効果に関する研究成果、低中所得国における小児がん診療への応用可能性などを紹介し、光照射装置の開発に関する医工連携研究の展望を述べられました。
両演題に対して活発な質疑応答が行われ、また、今後の医工連携の方向性や共同研究の可能性について意見交換が行われました。その後、NITS藤本愼司校長による講評と、NITS世話人代表 伊藤明教授(電子情報工学科)の閉会の挨拶をもって盛況のうちに終了しました。
―鈴鹿医療科学大学 副学長(大学院・研究担当)社会連携研究センター長 鈴木 宏治―









