本学と全国の薬学部教員による『図解 腫瘍薬学』が刊行されました

2020年08月07日

日本人のおよそ2人に1人が「がん」になり、3人に1人が「がん」で亡くなっており、今や、「がん」は我が国民の最大の健康上の脅威です。しかし、これまで薬学領域では「がん」に特化した教科書はありませんでした。

近年、「がん」に対しては治療だけでなく予防の重要性が増しており、その薬学的アプローチが課題になっています。そこで、発がんから抗がんまでのすべてを薬学的視点から見直し、基礎薬学から医療薬学・臨床薬学領域まで系統的にがん患者をケアする学問体系を新たに構築して「腫瘍薬学」と定義し、この考えに基づき、11年前に初版『腫瘍薬学』が刊行されました。

しかし、その後の「がん」に関する基礎・臨床研究の発展は目覚ましく、この度、本学と全国の薬学部教員の協力の下、「がん」の発生機序から治療と予防に関する最新の研究成果をまとめ、また内容を理解しやすいように図解して編集された教科書『図解 腫瘍薬学』(編集:本学薬学部教授 川西正祐、大井一弥、静岡県立大学薬学部教授 賀川義之; 出版 南山堂 東京)が刊行されました。本書は、薬学生や薬剤師、がん予防やがん治療に関わる研究者や医療関係者にとって読みやすい内容になっています。

-副学長(大学院・研究担当)鈴木宏冶-