Progress of Theoretical and Experimental Physics(PTEP)誌に掲載された本学教員の論文が同誌のHPにMost read(最も読まれた)論文の1つとして紹介されました

2025年04月29日

Progress of Theoretical and Experimental Physics (PTEP) 誌は、日本物理学会が発行する理論物理学と実験物理学に関する研究成果を掲載するオープンアクセス・オンラインジャーナル(国際誌)です。PTEP誌は 過去に日本人初のノーベル賞受賞者である湯川秀樹博士によって創刊されたProgress of Theoretical Physics(PTP)誌の後継雑誌であり、PTP誌にはノーベル賞受賞対象となった朝永博士の論文や小林博士・益川博士の共著論文が掲載されてきました。

今回、医用工学部・医療健康データサイエンス学科・谷口公一講師の下記の論文がPTEP誌のホームページに最近最も読まれた論文の一つとして取り上げられました。
この論文で谷口講師は、原子核の集団運動を微視的に解明する有力な方法として用いられているボソン展開法について、新しい手法を開発し、従来の枠組みを超えた、厳密で簡便な定式化を試みました。その結果、従来、根拠が曖昧なままに当然とみなされ採用されてきた近似がボソン展開に与える影響を初めて明らかにしました。この成果は、ボソン展開法は原子核の集団運動を微視的に解明できる多体問題的手法であるとの従来の認識に再考を促す必要があることを示唆したものです。

掲載論文:Taniguchi K. A new boson expansion theory utilizing a norm operator. Progress of Theoretical and Experimental Physics, Volume 2023, Issue 7, July 2023, 073D01, https://doi.org/10.1093/ptep/ptad083

-副学長(大学院・研究担当)鈴木宏治-