社会が医療人に求めることは、
「専門にかかわる確かな知識と技術」,「しっかりとした倫理観」,「思いやりの心」を持ち、
医療が誰のためのものかを身をもって理解したプロフェッショナルと考えます。
「医療人底力教育」では、医療人(福祉人を含む)に共通して求められる、
専門科目の教育だけでは培うことのできない基盤的な技能・知識・態度,ヒューマニズム教育を行います。
鈴鹿医療科学大学は、医療系多職種のスペシャリストを養成する「医療・福祉の総合大学」です。
その強みである幅広い多様性を最大限に活かしたカリキュラムとなっています。
底力は、全人教育(心・技・やる気を丸ごと伸ばす)によって培われ、
底力によって大きな困難でも乗り越えることができます。
医療人にとって、苦しみや痛みに向き合う姿勢は重要です。
自分の力が及ぶ、及ばないに関わらず「主体的」「能動的」
「積極的」になり問題を解決していく力が必要になります。
底力教育は、前に踏み出す力(実行力)を育てることを目指しています。
深刻な事態にあった時、自分に何ができるか、
何をしてはならないのかを考え抜くことが重要です。
豊かな応用力、柔らかい発想力が何より必要になります。
底力教育は、考え抜く力を育てることを目指しています。
医療現場において、人と周囲の状況から深刻さを瞬時に感じ取らなければなりません。
五感を常にフレッシュに保って、患者さまの苦しみが自分の苦しみとしてわかる感受性を身につけます。
底力教育は、感じ取る力を育てることを目指しています。
傷病者の苦しみや痛みを具体的に聞き取るには技術が必要です。
症状や痛みを和らげるための会話が必要になります。
他職種の同僚との意思の疎通が大事です。
底力教育は、コミュニケーション力を育てることを目指しています。
鈴鹿医療科学大学の「医療・福祉の総合大学」の強みである幅広い多種性を最大限に活かし、
独自カリキュラムならではの特徴をご紹介いたします。
本学教員や講師、現場で働く医師や多職種の医療に関わるスペシャリストが執筆した医療人底力教育の為のオリジナル教科書、「医療人の基礎知識」と「医療人底力実践」をもとに授業を実施しています。
1年生を全員白子キャンパスに集め、学科の垣根を取り払った全学科混成のクラスと少人数グループが編成されます。 医療人底力実践では、このクラスやグループが中心となり課題に取り組んでいきます。
医療人底力教育実践の授業指導やサポートを職員が教員と共に担当するのも大きな特徴です。 職員の視点と感覚が教員とは異なる新鮮な教育効果を生んでいます。
医療人底力教育では、チーム学習に対応したL-lab、自学自習がいつでもできるL-cafeやL-studio、アクティブラーニング等に適した最新の学習環境が整っています。
鉄は熱いうちに鍛て!医療人として基礎となる底力教育は入学直後の一年生の時に集中的に行います。 四つの力をフレッシュな頭と体に徹底して叩き込み、底力を培います。
1年生全員に行う医療人底力教育の特徴をご紹介いたします。
授業科目群の名称 | 科目名 | 特徴 |
---|---|---|
医療人の基礎知識 | いのちの倫理学 医療の倫理学 医学の基礎入門 臨床医学への招待 医療・福祉の変遷と制度 人々の生活と医療 |
どの専門分野の学生にとっても、共通して身につけていなければいけない知識や規範・倫理観、専門科目を学ぶための基礎となる医学的な知識、社会とのかかわり医療の基本を全員が学びます。 |
医療人の技能と資質 | 医療人底力実践I(学科プログラム) 医療人底力実践II(体験プログラム) 医療人底力実践Ⅲ(データサイエンス) 医療人底力実践Ⅳ(発展プログラム) |
底力実践I,II,IIIは、1年生全員必修。 底力実践II,IIIは、全学科混成のクラス(約40人)と小チーム(6~7人)で主に学生自身が考え話し合い、発表しあって学びます。また、医療人として知っているべき技術(例えば救急救命・介護)などの実践を行います。 多職種連携の基礎(2年必修)、キャリアプランニング(2年選択)、 底力実践展開(3年選択)・応用(4年選択)で多職種連携の実際を学びます。 |
多職種連携教育 | 多職種連携の基礎 事例で学ぶ多職種連携 実践で学ぶ多職種連携 慢性疼痛で学ぶチーム医療(基礎) 慢性疼痛で学ぶチーム医療(実践) |
多職種連携の基礎は2年生の必修科目、それ以外の科目は選択科目です。 自分の職種の知識と技能を生かしながら、多職種で協力し、課題を解決していく過程を学びます。医療、福祉の現場で求められるチーム医療や多職種連携の技術やその意義、必要性について実践的に学びます。 |
医療人の教養と常識 | 医学医療最近の進歩 食と健康 医療における安全と安心 東洋医学と統合医療 現代医療と看護・介護 薬の役割・薬のできるまで 情報時代と医療 医療とコミュニケーション |
医療にまつわるトピックスを本学教員がその専門性を生かして講義します。 学生はこれらの中からいくつかの科目を選択して受けることができます。 これによって自分の専門の位置付けや他分野の最近の動向を把握し、 医療人として当然の常識を学び、教養として身につけることができます。 |
健康科学 | スポーツと健康 スポーツの科学 スポーツ科学実習 |
体力をつけるのも、健康科学や予防医学を学ぶのも医療人底力教育の大事な部分です。 |
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