今日、高度医療機器の使用頻度は高く、それが無ければ治療が成り立たないほど重要な存在になっています。糖尿病を基礎疾患にもつ患者を含め、約30万人の透析治療に使われている『人工透析装置』、心疾患の手術で使われている『人工心肺装置』などです。臨床工学技士は医師の指示のもと、これらの医療機器の操作・保守点検を行い、以前は助けることができなかった腎不全、小児の先天性心疾患、呼吸器疾患などの重い病気の患者さまの生命を救っています。これは50年前には考えられなかったことであり、ますます医療現場での臨床工学技士のニーズが高まっていると言えます。本学科は、全国に先駆け開学された4年制大学の臨床工学技士養成施設として、「医療」と「工学」をバランスよく学べるカリキュラムと経験豊富なスタッフをそろえ、充実した医療機器を利用した実践的な実習を行える体制を整えています。将来医療現場において、指導的立場で活躍できる臨床工学技士を養成します。
臨床工学技士
無限の可能性が広がる医療機器を駆使し、
病院エンジニアとして治療を支えます。
2022年度
100%
85.4%
市川 樹さん
三重県立桑名西高等学校出身
医用工学部
臨床工学科 4年
高度な医療機器を使いこなす技術だけでなく、
実際の現場で必要とされるスキルが身に付きます!学科の雰囲気が全体的にとてもフレンドリーで、先生方も気さくに接してくださいます。授業で分からないところはすぐに質問しに行きますが、しっかりと理解できるまで根気よく何度でも教えてくださいます。また、授業では学生たちのやる気が出るように言葉巧みに鼓舞してくださるので、みんなのモチベーションがだんだん高まっていくのを感じました。この学科ではほとんどの学生が3年次までに第2種ME技術実力検定試験に合格することを目指しています。夏休みに試験対策の講習があったり、授業でたくさん過去問を解いたり、合格に向けてのバックアップ体制は充実していると思います。そのおかげでみんなより一足早く2年次の段階で合格することができ、大きな達成感と喜びを味わうことができました。立ち止まりそうになったとしても、先生方があの手この手で背中を押してくださるので、この大学の合格率が全国平均より高いのもこの環境のおかげだと感じています。
3年次になると学内実習で実際に機器を触って、2年次までに座学で学んだ内容を実践的に学べるのが楽しいです。実習後のレポートを書くためにさらに調べたり考えたりして理解が深まり復習にもなります。装置の操作に関する実技テストでは、途中で不慮のトラブルが発生したと仮定して咄嗟の対応を迫られる場面もあります。3年次後期のカリキュラムはグループに分かれて話し合いながら最適解を考える実習が多くなり、自主的に考える力や判断力が付きます。現場に出た時に必要となる力を早いうちから日々の授業で身に付けられるのでありがたいですね。
AI(人工知能)、IoT(モノのインターネット)、ビッグデータ、ロボット…これらの最新技術を最大限活用し、新たな未来社会を実現する「Society5.0」のプロジェクトが国を挙げて進められています。この最新技術は、少子高齢化が進む中、国が抱える問題解決に繋がるものとして、保健・医療・福祉を含め、あらゆる分野で大きな期待が寄せられています。この社会の変化に対応し、医療・福祉の総合大学のメリットを最大限活用して誕生するのが医療健康データサイエンス学科です。本学科では、保健・医療・福祉に関するデータ(数値・文字・画像・音声など)の意味を理解し、それらを医療健康データとして統合し、分析する能力を身につけます。具体的には、医療健康データ環境を構築し、AIなど最新の手法を駆使してデータを分析し、様々な課題解決のためのプロジェクトのマネジメントができるようになります。
■ データサイエンス学専攻とは
この専攻では、情報技術(IT)、統計解析、医療健康学を基礎とした医療健康データサイエンティストになることを目指します。授業は、情報技術(IT:コンピュータの仕組み、プログラミング、ネットワーク、データベースなど)、データサイエンス(DS:統計学、人工知能(AI)、IoT、ビッグデータなど)、医療健康の基礎、医療情報システム学、医療経営学、医療精度など幅広い分野を総合的に学修し、卒業後、データ・AI時代をリードし、社会イノベーションを推進する人材になることを目指します。
■ 診療情報管理学専攻とは
学科の必修科目に加え、「診療情報管理士(HIM)」に関する専門科目を学び、「診療情報管理士」の認定試験に関する受験資格を修得し、資格取得を目指します。この資格は、四病院団体協議会(日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会、日本精神科病院協会)と医療研修推進財団が認定する資格で、本学科は「受験指定校」です。この専攻では、医療の質を向上させるために、電子カルテに記入された患者様の問診結果、症状、病歴、検査データ、投薬記録などの文字、数値、画像などの種々のデータの解析や医事会計の分析を通じて、病院の経営を支援する極めて重要な役割を担う人材になることを目指します。
診療情報管理士
院内に張り巡らされた
医療情報ネットワークの管理運営を
支えるチーム医療の大黒柱。
伊藤 蓮二さん
三重県立四日市西高等学校出身
医用工学部
医療健康データサイエンス学科 3年
医療・情報の2つの分野を意欲的に学べる環境で、
自分の武器と選択肢を増やすことができます!将来進む道の幅を広げておきたかったので、情報系が学べる大学の中でも医療の分野も同時に学べ、資格も取得できる点に魅力を感じ鈴鹿医療科学大学を選びました。2年次の秋にITパスポートを取得し、現在は医療情報技師の資格取得や基本情報技術者試験に向けて勉強しています。授業では先生が重要な部分を強調してくださるので的を絞った復習がしやすいです。ITパスポート取得時は出題傾向だけでなく、どの時期の受験がおすすめかなど細かい部分までバックアップしてくださいました。
印象的だったのは1年次、2年次にあったプログラミングを学ぶ授業です。パソコンで「コード」と呼ばれる命令を入力してプログラムを作成します。最初は思い通りにいかず、むずがゆい思いもしましたが友達と相談しながらトライ&エラーを繰り返し、実践的な力がついたと思います。思い通りに動いた時はとても嬉しかったです。医療分野の授業も、人体の構造など基礎の部分から幅広く学ぶことができます。覚えることが多くテスト勉強は大変ですが、その分とてもやりがいがあります。これからも両方の分野を意欲的に学び、資格を取っていきたいです。
2つの分野の武器を持っていると、未来の選択肢も増やせます。今は情報通信関連の企業への就職を考えていますが、転職など就職後の選択肢も増やしておくことができると思います。また、この学科は将来どんな道に進みたいかまだ具体的に決まっていない人でも、自分が興味を持てる分野や得意な分野を見つけられる素晴らしい場所だと思います。