卒業生紹介 鍼灸(しんきゅう)学科

卒業生紹介 鍼灸(しんきゅう)学科

向井雄高

複雑な症状を抱える患者さまの“痛み”と向き合う。
患者さまの体質や症状に合った鍼灸を行っています。緩和ケアチームにも関わっており、薬を使えない、使いたくない患者さまへのアプローチも行っています。患者さまが緩和ケアで麻酔科に来られるときは症状が複雑で、他の科では痛みや症状が軽減できなかったケースがほとんど。そんな複雑な症状を抱える患者さまに対して、会話をしながらどうやって痛みを緩和できるか考えていきます。
患者さまとのコミュニケーションでベストな治療方法を考える。
以前、特殊な小児がんを抱えた患者さまが緩和ケアに来られました。足のムズムズする症状が治まらないということで、「針は怖い?」とか「温めるとどう?」とか話しながら方法を探っていきました。足を温めることにあまり抵抗がないようだったので、灸を中心に行っていきました。ただ、途中でゴールデンウィークに差し掛かり、病院が長期の休みに。そこで、何とかフォローする方法はないか考えました。近赤外線の機械なら足を温められると思いつき、患者さまが病室で使えるよう、病棟に掛け合って貸し出してもらいました。ところがゴールデンウィークが終わってしばらくして、その子は亡くなってしまいました。とても残念な気持ちと、「もっと何かできたのではないか」という、もやもやした気持ちを抱えていましたね。それから約1年後、私はたまたま不在だったんですが、その子のお母さんが病院に来られて「あの時はお世話になりました。子どもの痛みを軽くしてくださって、本当にありがとうございました」と言われたそうです。それを聞いた時、胸のつかえが下りました。患者さまとコミュニケーションを取りながら、最善の方法を探す。はり師・きゅう師として大切なことを、改めて実感しましたね。
三重の良いところは人当たりの良さ。居心地の良さに、長年住む人も。
週末は鈴鹿市の女子ハンドボールチーム、三重バイオレットアイリスのトレーナーもしています。遠征にも帯同しており、この前は岩手まで行きました。もともとスポーツが 好きなので、トレーナーにもやりがいを感じています。みなさん、ぜひチームを応援してください(笑)。私は三重県伊勢市出身ですが、三重の好きなところは良い意味で“ぬるい”ところ。人当たりが良く、みんなやさしく、あまり厳しくない(笑)。同じ麻酔科の先生で福井県出身の方がいらっしゃいますが「福井に戻らないんですか」と聞くと、「何となく三重にいちゃうんだよね」と言われます。やっぱり三重って、居心地がいいんですよね。