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HOME >> 教育 >> 医用工学部 : 臨床工学科

教育 医用工学部

学部長からのメッセージ

学部長 矢田 公 教授
学部長からのメッセージ医用工学部は臨床工学科と医用情報工学科の2学科から構成されています。

臨床工学科では医療人として生命維持管理装置や日々進歩する医療機器の操作・管理およびそれらの開発研究などができる知識と技能を持ち合わせた人間性豊かな人材の育成を目指しながら、全員の臨床工学技士国家試験合格が達成できるように充実したカリキュラムのもとに指導を行っております。


臨床工学科
医用情報工学科
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臨床工学科

 学科長からのメッセージ  アドミッションポリシー  カリキュラム・ディプロマポリシー
 学科ニュース  本学科の特長  めざす資格
 本学科を構成する3本柱  授業科目  科目紹介
 4年間の流れ  履修モデル   教員紹介
 Q&A        

臨床工学科 学科長 伊原 正

本学臨床工学科は、臨床工学技士育成のため、平成17年度に設立された学科です。前身の医用電子工学科の時代も平成8年度入学生より、科目履修によって臨 床工学技士国家試験受験資格が得られるようになりました。臨床工学科に改組後は、卒業要件を満たした学生全員が国家試験受験資格を得られるようになりました。

臨床工学技士は、1987年(昭和62年)に成立した臨床工学技士法によって規定される国家資格の1つです。 臨床工学技士の業務は、人の呼吸、循環又は代謝の機能の一部を代替し、又は補助する生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うものです。 それまでの医療では、治療手段は主に薬物治療と手術でしたが、1960年代から機械を使って治療を行い、また生命を維持することができるようになりました。 すなわち、臨床工学技士は、機械を使って治療に携わる現代の高度医療の担い手といってよいでしょう。 そのため、医療の基礎、臨床に必要な知識と技能だけでなく、電気・機械工学の基礎、生体に適用される材料の基礎、医用工学といわれる工学技術の医療応用についてもよく理解しておかなければなりません。

本学臨床工学科では、1年次に基礎教育と専門基礎教育を行います。基礎教育は専門の基礎となる「科学的思考の基盤」として理数系科目を分かりやすく勉強す るとともに、「人間と生活」として社会人としての教養の基礎を養います。また、解剖学、生理学、循環器病学などの専門基礎教育も行います。さらに、専門に なじむため、導入教育としての実習も行います。2年次は、専門基礎として人工透析の基礎や、電気工学・電子工学、機械工学など工学分野の専門基礎を学びます。3年次では、人工呼吸器、人工心肺装置、心臓ペースメーカ、除細動器、レーザ治療器など臨床工学技士の業務に直結する専門科目、関連医療科目を深く学びます。4年次は、学生は主に臨床実習、卒業研究、国家試験模擬試験を行いながら就職活動をしています。4年間の成果が集約されるといってよいでしょう。

本学臨床工学科の特徴は、各分野の優れた教員のバランスのとれた構成、学生が興味の持てるカリキュラム構成、充実した実習設備・ネットワーク環境・データ ベースシステム、主体性を重視した臨床実習・課外活動・卒業研究、高い就職率・国家試験合格率です。本学臨床工学科では、心臓血管外科医、高気圧酸素療法装置専門の臨床工学技士教員、呼吸療法認定士・透析技術認定士を取得した臨床工学技士教員など高い専 門性を備えた教員を擁しています。また臨床工学技士の教員も修士を修得した教員が2名おります。

人工透析装置、人工心肺装置、人工呼吸器、ペースメーカ、除細動器、電気メス、各種試験機器など臨床工学技士教育に必要な機器はもちろん、逆浸透膜濾過装 置(RO装置)、高気圧酸素療法装置などの機器を整備していることが本学の特色です。また、放射線技術科学科と連携し、ディジタル超音波診断装置、電子内 視鏡、X線CT、MRI、FPD搭載X線撮影装置などを使った実習ができることも大きな特徴ではないかと自負しております。

本学の教育設備の特徴は50名以上収容する教室が全てマルチメディア教室となっていることです。さらに、本学図書館では、臨床工学、医用工学の書籍、マルチメディア教材を豊富に取り揃えています。

臨床工学技士は、今後十年間で医療現場における重要性がさらに大きくなり、様々な分野で活躍が期待されます。多様な業務に柔軟に対応できる知識と判断力を養うことが本学臨床工学科の重要な目標です。

 
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臨床工学科が求める学生像
臨床工学科では、優れた教授陣のもと、豊富な学生用実習機器、ネットワーク教育環境、コンピュータ自習環境を整え、患者さまの生命維持管理装置の操作、医療機器の安全管理という重要な業務に携わる臨床工学技士の教育にあたっています。臨床実習では、近隣だけでなく全国の病院の協力を頂いております。さらに、三重県臨床工学技士会をはじめとする様々な学会・職能団体のご協力を得て多様な心電図セミナー、体外循環セミナーなど様々な学外活動を展開しています。  将来、臨床工学技士として指導的立場に立てるよう、単に知識を詰め込むだけでなく、新しい知識を自分で理解し、適切な判断ができる臨床工学技士の養成を目指しています。臨床工学技士の業務をよく理解し、本学科の特徴を生かして将来の医療人として貢献できる次のような人材を広く募集します。
具体的な人物像
  • 患者さまの生命維持管理装置の操作という重要な仕事に、責任感をもって取り組む臨床工学技士を目指す意欲のある人
  • 臨床工学技士として十分な知識、思いやりのある人間性、的確な判断力を持ち、常に自身の知識・技能を向上し、患者さま・医療スタッフと適切なコミュニケーションをとりながら医療を実践することに意欲のある人
  • 病院内の医療機器・医療設備の安全管理に積極的に取り組み、医療事故防止への取り組みに意欲のある人
  • 病院内の臨床工学技士として、または臨床工学技士教育機関において指導的立場を目指す意欲のある人
  • 臨床工学技士の立場から機器の改善、開発に取り組むことに意欲のある人
  • 臨床工学、関連医工学の研究に意欲のある人
  • 臨床工学技士として地域医療に貢献することに意欲のある人
  • 臨床工学技士として災害被災地、医療過疎地の医療に国内だけでなく国際的にも貢献することに意欲のある人

カリキュラム・ディプロマポリシー

カリキュラムポリシー

医用工学部のカリキュラムポリシー
 本学建学の精神及び教育の理念に基づき、医用工学部に臨床工学科と医用情報工学科を設置し、医学と工学分野の最先端科学技術を積極的に医療に活用できる学際的な教育・研究をとおして、高度な専門知識と技術及び医療人にふさわしい教養と人間性を身につけた人材を育成することを目的とする。"

臨床工学科のカリキュラムポリシー
1.生命維持管理用医療機器、治療用医療機器について正しく理解し、またその進歩に応じて、高度な業務を安全に行える臨床工学技士を育成する。
2.チーム医療を担う一員として、他の医療職種との連携協力関係を築き、思いやりのある医療を実現する。
3.臨床工学および関連分野の科学的な研究に取り組み、その発展に貢献する。
4.医療機器安全管理体制を理解し、規則の構築、人材の教育、組織の構成ができる臨床工学技士を育成する。
5.緊急時、災害時の生命維持管理装置の安全な操作を可能にし、また地域の医療機関と連携して患者の治療・安全確保ができる体制の構築に貢献できる臨床工学技士を育成する。
6.過疎地域の医療支援および国際救援活動に積極的に参加できる臨床工学技士を育成する。

ディプロマポリシー

医用工学部のディプロマポリシー
 臨床工学または医用情報工学の専門領域に加え医学・医療の幅広い知識と技術を修得し、高い教養と倫理観を身につけると共に、専門職業人としての強い責任感、指導力、意思疎通能力を磨き、探究心・研究心を高め、高度先進医療、地域医療に対応することができる。また幅広い知識を背景に、常に医療の最新情報を収集・実践できる能力を高めることができる。

臨床工学科のディプロマポリシー
1.患者や医療従事者の話をよく理解し、また適切に対応できるコミュニケーション能力を身につけている。
2.臨床工学、生命維持管理装置、および関連分野の文献を理解し、同僚、他の医療従事者に文書や図表で伝える能力を身につけている。
3.チーム医療を担う一員として他職種の業務を理解し、協力関係を築き、指導者となれる素養を身につけている。
4.臨床工学関連の基礎医学、臨床医学の知識を身につけている。
5.臨床工学技士が取り扱う生命維持管理装置の操作・安全管理の知識および技能を習熟している。
6. 臨床工学関連の理工学、すなわち物理学、化学、生物学、数学、電気・電子工学、機械工学、材料工学、物性工学、システム工学の基礎知識を身につけている。
7.臨床工学技士が関与する情報処理技術、ネットワーク技術の基礎知識と技能を身につけている。
8.臨床工学および関連分野の研究を通して、文献講読力、論理的思考力、説明能力を身につけている。

  • 第28回臨床工学技士国家試験(平成27年3月1日実施)において新卒合格率100%達成
  • 第18回三重C}HDF研究会参加予定(平成27年6月4日)
  • 初級心電図セミナーを本学で開催(平成27年10月予定)
  • 三重県透析研究会を本学白子キャンパスで開催(平成28年2月14日予定)
  • 高気圧酸素療法装置更新(羽生田鉄工所製KS-202-A(V)型)
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最先端をゆく医療機器の操作・管理にたずさわるスペシャリストを目指して
臨床工学科 授業の様子日本の人工透析患者は毎年増え続けており、ついに20万人を超えています。
一方、がんに次いで死亡率の高い心疾患の治療として行われる心臓外科手術は毎年1万8千件行われています。
臨床工学技士は、医師の指示のもとに、人工透析装置や心臓外科手術の際に使われる人工心肺装置など生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うことを業務としています。
言い換えれば、患者さんの生命維持に必要な装置のオペレータという重大な責任のある仕事をしています。
具体的には、人工透析などの血液浄化義務、人工心肺業務、人工呼吸器などの呼吸療法業務、高気圧治療業務、ICU(集中治療室)業務、ペースメーカ植え込み立会いなどの業務、機器の保守点検業務などがあります。
本学臨床工学科は、全国でも少ない4年制大学の臨床工学技士養成施設として、充実した教育用医療機器と優れたスタッフを揃えて教育指導にあたっています。

本学科の特長
充実したスタッフ、設備による実習で生命維持の最前線技士への道をサポート
本学臨床工学科では、臨床工学・医用工学の第一人者の教員を揃え、充実した講義・実習を行っています。実習機器は、他の臨床工学技士養成施設と比較しても抜きんでた設備・装置を誇っています。特に、高気圧酸素療法装置、IABP(大動脈バルーンポンピング装置)などの高度医療機器を教育専用に備えている点では他に類例を見ません。また、放射線技術学科と連携してCT、MRIなどの画像診断装置の実習を行える点も大きな特長です。

めざす資格

・臨床工学技士
・第2種ME技術実力検定試験
・第1種ME技術実力検定試験

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本学科を構成する3本柱

構成する3本柱の図より効率よく、集中的な学術のマスターを目的として、本学科のカリキュラムは、基礎医学・臨床医学系、基礎理工学・電子工学系、情報処理工学系を3本柱として設けています。これら3つの系で臨床工学系を支え、基礎から高度な応用までを構成しています。

基礎医学・臨床医学系
臨床工学に関連の深い解剖学・生理学・臨床医学を重点にとりあげています。また、医学概論、臨床医学総論などによって、医療にたずさわる人としての倫理・使命感、ならびに疾病・診断・治療・予防・保健の概要を学びます。

基礎理工学・電子工学系
電気工学・電子工学関係の科目に、特に十分な講義及び演習時間を設けています。
情報処理工学系
情報処理工学、システム工学、通信工学概論などを学び、特に情報処理に関する知識と技術を学びます。
臨床工学系
診断用医療機器、治療用医療機器、生命維持管理装置及び医療機器安全管理に特別な重点をおき、十分な講義時間と実習時間を設けています。このほか卒業研究によって、自主性・創造性・研究能力などを高めます。

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人体の構造及び機能
解剖学/生理学/生化学/基礎医学実習
疾病の成り立ちと臨床応用への基礎
医学概論/公衆衛生学/病理学/臨床感染免疫学/臨床薬理学
保健医療福祉における理工学的基礎
電気物理/電気工学/電気工学演習/電気工学実験/電子工学/電子工学実験/電子回路工学/電磁気学/機械工学/物性工学
医療工学の基礎と情報処理における科学・技術
応用数学/情報処理工学/情報処理工学演習/統計学概論/システム工学
医用生体工学
臨床工学概論/医用材料工学/生体機能工学/臨床工学特別講義
医用機器学
生体計測装置学/生体計測装置学実習/医用超音波工学/画像診断機器学/画像診断機器学実習/医用治療機器学/医用治療機器学実習
生体機能代行技術学
生体機能代行装置学/生体機能代行装置学演習/生体機能代行装置学実習
総合医療安全管理
医用機器安全管理学/医用機器安全管理学実習
関連臨床医学
臨床循環器学/臨床呼吸器学/臨床腎臓病学/臨床外科学/臨床消化器・神経病学/看護学概論/臨床実習
卒業研究

上記に掲載の「授業科目」は平成15年度開講科目であり、現在も、より学習効果が高く社会的ニーズにあったものにするため検討中です。そのため入学後、内容に若干の変更等が生じる場合があります。

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科目紹介

生体機能代行装置学 人工透析装置・人工心肺装置・人工呼吸などの装置は一定時間患者さんの臓器の機能を担い、生命維持のために使われるため「生体機能代行装置」と呼ばれています。これらの装置を操作・管理するのが臨床工学技士の主要な業務です。装置の原理・構成・実際の操作・保守点検まで徹底的に勉強します。
医療機器安全管理学 医療機器のなかには、心臓カテーテルのように患者さんの体内に送り込むものがあります。このカテーテルを通して誤って大きな電流が流れると、治療を目的としているのに逆に患者さんの心臓が止まってしまいます。このような電気や医療ガスによる事故を未然に防ぐ方法を学びます。
医用材料工学 医療用器具や人工臓器は体に直接ふれるため、清潔で、血液や組織になじむものでなければなりません。その使用する特殊な材料を勉強します。手術の時に使用する糸や人工関節・人工心臓などがどのような材料でできているか、また、臓器を再生する再生医学で使われる医用材料についても勉強します。

医療機器安全管理学実習 生体機能代行装置学実習 医用治療機器学実習
医療機器安全管理学実習 生体機能代行装置学実習 医用治療機器学実習

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1年次
基礎分野において専門分野で必要な自然科学の基礎知識を身につけるとともに、医学・電気工学・情報処理工学の基礎を身につけます。
2年次
電気電子工学の基礎と臨床工学技士に必要な医学、医用工学、臨床工学の基礎を学びます。
3年次
臨床工学技士として必要な専門知識、技術、関連臨床医学を学びます。
4年次
臨床実習、卒業研究を通して指導的立場に立てる臨床工学技士を目指します。
臨床工学科の4年間
FLASHファイルへ
 
カリキュラムマップ(PDF)
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履修モデル






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教員紹介 (専任教員数 14名)

職名 氏  名 専門分野 研究テーマ
教授 心臓血管外科学 心臓血管外科治療に関する研究
教授 医用工学 医用アクチュエータの開発
教授 数学 楕円量子可積分系
教授 医用工学 肺音などの生体音の計測と信号処理
教授 神経解剖学・病理学 消化管神経組織の形態学的解析
教授 那須 史男 解剖学 鍼と灸の作用機序に関する分子・細胞生物学的研究
教授 野原 敦 臨床工学 高気圧環境医学
教授 丸山 淳子 呼吸生理学 肺高血圧症の病理生理と治療
講師 臨床工学 医療機器安全管理
助教 秋田 展幸 臨床工学・分子病態学 血栓止血関連因子に関する研究
助教 臨床工学・医用工学 生体信号処理・画像処理
助教 大無田 孝夫 医用工学 心電図信号処理
助教 システム工学 最適化法と最適化応用
助教 医用工学 高分子電解質膜アクチュエータの開発

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Q
 人工透析装置とは何ですか?
A
 腎臓の機能が低下・消失して腎不全に陥り、尿の出なくなった患者さんの血液を循環する装置です。患者さんの血液を取り出し、ダイアライザーと呼ばれる特殊な膜に血液を流して余分な水分や老廃物を取り除きます。この装置の運転・操作・管理に臨床工学技士が活躍しています。

Q
 人工心肺装置とは何ですか?
A
 心臓外科手術で行う先天性心疾患や大動脈解離の治療、人工弁置換術の際、心臓を一時的に停止し手術を行います。その間、患者さんの心臓と肺の機能を代行し、全身に酸素化された血液を送る装置が人工心肺装置です。この装置の運転は臨床工学技士の業務のひとつで、まさに患者さんの命を預かる重大な仕事です。

Q
 人工呼吸器とは何ですか?
A
 患者さんが自分で息を吸ったり吐いたりする自発呼吸で十分酸素を吸えないあるいは二酸化炭素を吐き出せない場合に、人工的に呼吸を補助する機械です。病気の状態に合わせて様々な方法で呼吸を調整します。また、麻酔器と組み合わせて手術中の呼吸を管理します。

Q
 臨床工学技士になった場合、大学卒か専門学校卒かによって、違いはあるのでしょうか?
A
 時間をかけてじっくり勉強に取り組みたい場合は、大学に、早く現場に出て経験を積みたい場合は専門学校・短期大学が選択肢になるかと思います。 大学卒の臨床工学技士の初任給は、専門学校卒に比べ一般的に数千円程度違います。 しかし、これはあくまで初任給です。3年制で就職して1年働いたときの昇給を考えると、一概にどちらがいいとは言えなくなります。就職後の病院内での肩書きは、違いはありません。技士長などに昇進できるか、また生涯給与がどの位になるかは実力次第と言ってよいかと思います。 大学では4年次に「卒業研究」として専門分野に関連する課題研究に取り組んでいます。 幅広い視点で仕事をしてみたいと思われるのであれば大学を選ばれるのがよいのではないでしょうか。 また、大学院進学という目標が最初からあれば大学卒の方が近道かもしれません。しかし、大学院進学後、学校の教員として臨床工学技士の教育に当たるのであれば、多くの場合5年以上の臨床経験が重視されることを念頭においてください。

Q
 物理と数学が苦手なのですが、それでも臨床工学技士を目指せるでしょうか?
A
 物理と数学が苦手でも臨床工学技士を目指せるか、ということですが、もちろん可能です。しかし、これは物理と数学の勉強をしなくても国家試験に合格するということではありません。
高校の物理Iで履修する
  生活を支える電気
  熱や光をうみ出す電気
  力をうみ出す電気
  情報を伝える電気
  波の性質
  音と音波
  光と光波
  運動の表し方
  力のはたらき
  運動の法則
  仕事とエネルギー
  力学的エネルギー
  熱とエネルギー
  電気とエネルギー
  エネルギーの変換と保存
は、全て関連します。これは、機器の保守管理が臨床工学技士の重要な業務の1つであるからです。
 人工透析で使われるポンプの原理、血圧や呼吸機能のモニタの原理などの基礎も学ぶ必要があります。
また、物理IIでは
  物体の運動
  円運動と万有引力
  静電気
  電流と直流回路
  磁界と電流
  電磁誘導と電磁波
  原子,分子の運動
  原子,電子と物質の性質
  量子論と原子の構造
  原子核と素粒子
などを学びますが、電気の基礎、電磁波の基礎は、医療機器の電気的安全確保、患者様の状態をベッドから離れたところでも把握する院内無線通信機器などの理解に重要です。
 また、電気の基礎、情報処理の基礎などを学ぶ上で、簡単な微積分、指数関数、対数関数、三角関数などの数学の勉強も欠かせません。
 これらの科目は高校時代に履修をしていなくても、本学に入学後、初歩から臨床工学技士業務に関連づけて教わります。今は苦手意識を持っていても、臨床工学技士になるという目的意識をはっきり持っていれば勉強して習得できる科目です。 入学した多くの先輩も数学や物理に苦手意識を持っていましたが、克服して国家試験に合格し、臨床工学技士として活躍しています。

Q
 臨床工学技士の求人について教えてください。
A
 臨床工学技士の進路には、医療機関への就職、企業就職、大学院進学が主なものです。医療機関への就職は、企業への就職と異なり、毎年定期的に採用されるというわけではなく、欠員が生じたり、増員が必要な時に求人が出てくるという形です。全国的にはまだまだ臨床工学技士は必要とされており、本学への求人は現在、卒業生の数の約8倍あります。
 地元の病院就職は、条件によるかと思います。例えば、自宅から1時間以内に通勤できる大規模病院に就職希望ということであれば、必ずしも希望通りになるとは限らないかと思います。
 一方、臨床工学技士の場合は経験を積んで転職もかなり柔軟にできますので、別の病院で経験を積んだ後に地元に帰られる方も多いようです。
 本学臨床工学科の就職実績を下記に掲載します。
[医療機関]
(三重県)三重大学医学部附属病院、三重県厚生連、四日市社会保険病院、山田赤十字病院、三重中央医療センター、伊賀市民病院、松阪厚生病院、松阪市民病院、武内病院、遠山病院、村瀬病院、小山田記念温泉病院、ほりいクリニック
(愛知県)小牧市民病院、一宮市民病院、海南病院、豊橋ハートセンター、愛知県済生会病院、愛北病院、名古屋記念病院、十全クリニック、かわな病院、偕行会セントラルクリニック、さくら病院、並木病院、生寿会
(岐阜県)大垣市民病院、岐阜赤十字病院、木沢記念病院、東海中央病院、早徳病院、山内ホスピタル
(関西地区)大阪府済生会吹田病院、福井赤十字病院、近畿大学医学部附属病院、PL病院、六甲アイランド病院、甲南病院、堀川病院、岡山中央病院、やわたメディカルセンター、日本鋼管福山病院、福井県済生会病院、吉川病院、日野記念病院、社会保険滋賀病院、坂井瑠実クリニック
(関東地区)聖隷福祉事業団、埼玉医科大学病院、諏訪赤十字病院、掛川市職員、静岡徳洲会病院、黒沢病院、社保群馬中央総合病院、東葛クリニック病院、浜松北病院、戸田中央医科グループ、上尾中央総合病院、板橋中央総合病院、山梨峡東病院、幸病院、前田記念腎研究所新横浜クリニック
(中国四国九州沖縄地区)浜の町病院、福岡和白病院、博愛会病院、久留米大学病院、沖縄共同病院
(北海道東北地区)山形大学付属病院、大崎市民病院
[医療関連企業]テルモ、日本光電工業、フクダ電子、日機装、日本ライフライン、USCIジャパン、美和医療電機
[進学] 鈴鹿医療科学大学大学院、三重大学大学院、東北大学大学院、横浜市立大学大学院、大阪市立大学大学院、大阪大学大学院、広島大学大学院、東京医科歯科大学大学院、岐阜大学大学院、信州大学大学院、筑波大学大学院
[その他] 理化学研究所、三重県警、丸信製粉、東京コンピュータサービス、メディッキット

Q
 臨床工学技士の国家試験について教えてください。
A
 本学では毎年現役94%以上、既卒者を含んでも91%以上の合格率で、常に全国平均より高い合格率で合格しています。

平成26年度 第28回

本学卒業生数:47

本学:総数 本学:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
47 47 100% 47 47 100%
全国:総数 全国:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2848 2370 83.2% 2400 2209 92.0%

平成25年度 第27回

本学卒業生数:36

*卒業生のうち1名は国家試験合格済みの編入学生

本学:総数 本学:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
38 37 97.4% 35 35 100%
全国:総数 全国:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2784 2195 78.8% 2305 2022 87.7%

平成24年度 第26回

本学卒業生数:35

本学:総数 本学:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
39 34 87.2% 39 34 87.2%
全国:総数 全国:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2361 1779 75.3% 1945 1661 85.4%
平成23年度  第25回

本学卒業生数:35
本学:総数 本学:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
37 37 100% 35 35 100%
全国:総数 全国:新卒
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2086 1574 75.5% 1720 1488 86.5%

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臨床工学技士とは

臨床工学技士とは、昭和62年5月に第108通常国会で成立した”臨床工学技士法”という国の法律に基づいた、医療業務上の資格の名称です。法律によると「臨床工学技士とは厚生大臣の免許を受け、臨床工学技士の名称を用いて、医師の指示の元に”生命維持管理装置”の操作(生命維持管理装置の先端部の身体への接続、または身体からの除去であって政令で定めるものを含む)及び保守点検を行うことを業務とする者」と定義されています。この法律で”生命維持管理装置”とは、人の呼吸、循環、代謝の機能を代替、もしくは補助したりする装置です。臨床工学技士の英語名はClinical Engineer (CE)となりますが、英語でClinical Engineerといった場合は病院に専属の機器のメンテナンス要員といった仕事が中心で、日本の臨床工学技士の行う体外循環業務は、dialysis technologist, perfusionistなどそれぞれの機器ごとに操作のスペシャリストが決まっているので、少し意味合いが異なります。

日本では現在までに、20回の国家試験が行われ、約20,000人の臨床工学技士が誕生していますが、すべての医療機関に配属されていないのが現状でです。

臨床工学技士の業務

業務を大きく分けると、

1.血液浄化業務
  血液透析、血液濾過、血液透析濾過、血液吸着、プラズマフェレーシス等に使用する装置
2.人工心肺業務
  人工心肺装置、冠潅流装置、拍動流生成装置、血液冷却装置、関連監視装置等
3.呼吸療法業務
  人工呼吸器、吸入療法機器、給湿器、酸素濃縮器、酸素濃度計、関連監視機器等
4.高気圧治療業務
  高気圧酸素治療装置、高気圧酸素治療装置内で使用する機器、関連監視機器等
5.ICU業務
  人工呼吸器、酸素療法機器、補助循環装置、除細動器、関連監視機器等
6.手術室業務
  人工呼吸器、人工心肺装置、補助循環装置、除細動器、関連監視機器等
7.その他の関連機器(ペースメーカ、IABP、除細動器)
  ペースメーカ(体外式)、IABP、除細動器
8.保守点検業務
  業務に関連した機器の保守点検に必要な機器
9.設備の安全管理業務(医療ガス設備、電気設備)

に分けられます。

ICU、CCUあるいは透析や開心術の際、心臓や脳の機能を監視する目的で用いられる生命維持管理装置のモニタ部分の設置を操作することが許されていますが、診察室、生理学検査室などで行う診断目的の心電図や脳波の測定は行いません。体外式ペースメーカーの調律リズムの調整、DCカウンタの条件のセッティング・操作は医師の具体的指示のもとで行えますが、接続できる電極は導出電極に限られるので、身体に接触する刺激部分の先端を接続することは医師が直接行うことになります。

業務内容を整理すると、臨床技術提供、医療機器管理、ME教育に分けられます。臨床技術提供とは、医療機器を使用する際に、臨床工学技士の技術を必要とする業務で、人工心肺装置、除細動器、ペースメーカ、IABP、PCPS、血液浄化装置(血液透析、血液濾過、血液透析濾過、血液吸着等に使用する装置)、呼吸療法装置(人工呼吸器、高気圧治療装置等)等の操作及び保守点検を医師の指示のもとに行う以外に、圧心電図モニタ実施時の技術提供等を含みます。

医療機器の管理とは、医療機器の日常点検(始業、使用中及び終業)は機器を実際に使用する医師または看護師により行われるが、臨床工学技士は臨床技術提供で使用される機器の日常点検やすべての医療機器の定期点検や故障時の対応を担当して、医療機器の安全と信頼性を維持しています。

ME教育とは、各種医療機器の効率的かつ安全な使用に関する教育です。これらの機器は、使用者である医師や看護師が適正に操作する必要がありますが、これを確実に行うには、臨床工学技士による各種医療機器の原理、構造、操作及びトラブル時の対応についての教育が必須で、これは臨床工学技士の資質の向上にも役立っています。


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