臨床工学科長 挨拶

学科長からのメッセージ

臨床工学科 学科長 鈴木彰文
臨床工学科 学科長 鈴木彰文

本学臨床工学科は、臨床工学技士育成のため、平成17年度に設立された学科です。前身の医用電子工学科の時代も平成8年度入学生より、科目履修によって臨 床工学技士国家試験受験資格が得られるようになりました。臨床工学科に改組後は、卒業要件を満たした学生全員が国家試験受験資格を得られるようになりました。

臨床工学技士は、1987年(昭和62年)に成立した臨床工学技士法によって規定される国家資格の1つです。 臨床工学技士の業務は、人の呼吸、循環又は代謝の機能の一部を代替し、又は補助する生命維持管理装置の操作及び保守点検を行うものです。 それまでの医療では、治療手段は主に薬物治療と手術でしたが、1960年代から機械を使って治療を行い、また生命を維持することができるようになりました。 すなわち、臨床工学技士は、機械を使って治療に携わる現代の高度医療の担い手といってよいでしょう。 そのため、医療の基礎、臨床に必要な知識と技能だけでなく、電気・機械工学の基礎、生体に適用される材料の基礎、医用工学といわれる工学技術の医療応用についてもよく理解しておかなければなりません。

本学臨床工学科では、1年次に基礎教育と専門基礎教育を行います。基礎教育は専門の基礎となる「科学的思考の基盤」として理数系科目を分かりやすく勉強す るとともに、「人間と生活」として社会人としての教養の基礎を養います。また、解剖学、生理学、循環器病学などの専門基礎教育も行います。さらに、専門に なじむため、導入教育としての実習も行います。2年次は、専門基礎として人工透析の基礎や、電気工学・電子工学、機械工学など工学分野の専門基礎を学びま す。3年次では、人工呼吸器、人工心肺装置、心臓ペースメーカ、除細動器、レーザ治療器など臨床工学技士の業務に直結する専門科目、関連医療科目を深く学 びます。4年次は、学生は主に臨床実習、卒業研究、国家試験模擬試験を行いながら就職活動をしています。4年間の成果が集約されるといってよいでしょう。

本学臨床工学科の特徴は、各分野の優れた教員のバランスのとれた構成、学生が興味の持てるカリキュラム構成、充実した実習設備・ネットワーク環境・データ ベースシステム、主体性を重視した臨床実習・課外活動・卒業研究、高い就職率・国家試験合格率です。本学臨床工学科では、心臓血管外科医、高気圧酸素療法装置専門の臨床工学技士教員、呼吸療法認定士・透析技術認定士を取得した臨床工学技士教員など高い専 門性を備えた教員を擁しています。また臨床工学技士の教員も修士を修得した教員が2名おります。

人工透析装置、人工心肺装置、人工呼吸器、ペースメーカ、除細動器、電気メス、各種試験機器など臨床工学技士教育に必要な機器はもちろん、逆浸透膜濾過装 置(RO装置)、高気圧酸素療法装置などの機器を整備していることが本学の特色です。また、放射線技術科学科と連携し、ディジタル超音波診断装置、電子内 視鏡、X線CT、MRI、FPD搭載X線撮影装置などを使った実習ができることも大きな特徴ではないかと自負しております。

本学の教育設備の特徴は50名以上収容する教室が全てマルチメディア教室となっていることです。さらに、本学図書館では、臨床工学、医用工学の書籍、マルチメディア教材を豊富に取り揃えています。

臨床工学技士は、今後十年間で医療現場における重要性がさらに大きくなり、様々な分野で活躍が期待されます。多様な業務に柔軟に対応できる知識と判断力を養うことが本学臨床工学科の重要な目標です。