理学療法学科長 挨拶

学科長からのメッセージ

理学療法学科 学科長  畠中 泰彦
理学療法学科長  畠中 泰彦

「理学療法士を目指す皆さんへ」
本学の理学療法学科に興味を持ち、このHPをご覧の皆さんに理学療法士の世界、本学科の教育についてご紹介します。
一般には「リハビリテーション=手足を動かす練習をすること、理学療法士=リハビリの先生」と考えている人も多いようですが、これは誤解です。リハビリテーションとは、病気や怪我から患者さんが会社や学校、家庭に復帰すること自体で、医師をはじめとする多くのスタッフによって支えられています。理学療法士は、歩行など主に基本的な日常生活動作の回復を担当しますが、逆に受傷や発症以前の状態まで回復できない重度な患者さんの社会復帰にこそ、リハビリテーション、理学療法が重要です。
理学療法士の活躍の場は、病院、クリニック等の医療機関、介護老人保健施設等の福祉の現場、あるいは訪問リハビリやデイケア等の地域でのリハビリテーション等の広い範囲におよびます。また、診療科も整形外科、神経内科、循環器内科、小児科等、多岐にわたり、少数ですが、産婦人科専門の理学療法士、あるいは医療福祉の現場を離れ、プロスポーツの世界で働く理学療法士もいます。
理学療法士の人数は8万人を超え、毎年1万人ずつ増え続けています。一部には「飽和しているから就職が大変なのでは?」、「給料が安いのでは?」と尋ねられることがありますが、毎年求人は学生数の十倍以上はありますし、世間一般の大卒の給与は貰えています。ただし、資格さえ持っていれば、どんな病院でも雇ってくれる訳ではありません。有資格者の人数が増えた分、資格プラスアルファを持っている必要があるのは当然です。本学科では、このプラスアルファにも多くの教育力を費やしています。具体的には理学療法の中の各分野、たとえば整形外科、神経内科、循環器内科等の臨床経験豊富な医師、理学療法士の専任教員が講義、実習を担当していますし、演習やゼミを通じて「論理的に考え、理解し、工夫し、治療に活かす」プロセスをトレーニングします。学生にとっては、付いていくので精一杯という時もありますが、乗り越えることでしか得られない自信、プロとしての自覚もあります。 理学療法学科での学生生活は、実にタフな4年間ですが、殆どの学生が遅刻、欠席もなく、自分の課題に取り組んでいます。つい先日も臨床実習中の4年生が、病院の終業後、患者さんの手術について質問をしに研究室に訪ねて来ました。病院実習は大変な筈ですが、その学生は「楽しい」と言っていました。人を助け、役に立つことに喜びと誇りが持てる専門職、理学療法士という仕事は素晴らしいと思います。理学療法士を目指す皆さん、是非、オープンキャンパスに来て、本学科の学生達の話を聞いてみて下さい。