医療栄養学科長 挨拶

学科長からのメッセージ

日本で数少ない医療に立脚した管理栄養士及び食と栄養にも精通した臨床検査技師の養成

医療栄養学科 学科長 熊取 厚志
医療栄養学科 学科長
熊取 厚志
2016年の調査では、日本人の平均寿命は、男性が80.98才、女性が87.14才といずれも過去最高で、共に世界第2位であります。しかし、超高齢化社会において社会保障制度を維持するためには、病気の診断・治療に加えて、日常生活を制限なく送れる期間である「健康寿命」をより延伸し、現在9~12年ある「平均寿命」と「健康寿命」の差をできるだけ縮めることが必要であります。平成25年度からスタートした、健康日本 21(第二次)では、1.健康寿命の延伸と健康格差の縮小、2.生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底、3.社会生活を営むために必要な機能の維持及び向上、4.健康を支え、守るための社会環境の整備、5.栄養・食生活、身体活動・運動、休養、飲酒、喫煙及び歯・口腔の健康に関する生活習慣及び社会環境の改善を柱に掲げています。医療・福祉の総合大学である本学では、すべての柱に対する人材育成を行っておりますが、医療栄養学科は、管理栄養士を養成する管理栄養学専攻と臨床検査技師を養成する臨床検査学専攻の教員が連携し、病院における医療はもとより、健康日本 21(第二次)の5本の柱のうち、特に「栄養・食生活を中心とした生活習慣の改善」及び「生活習慣病の発症予防と重症化の徹底」に貢献できる人材を育成すると共に健康寿命延伸の礎となる基礎及び応用研究を行っています。

管理栄養学専攻で養成する管理栄養士は、病院で病気や怪我をした人に対して療養に必要な栄養指導や給食管理を担うスペシャリストであります。しかし、先に述べた「健康寿命」の延伸のためには、さらに健康と病気の間である、いわゆる「未病」の状態の個人に対して、身体や栄養状態などに応じた栄養指導を行うことが要求されます。それには、疾患の病態を熟知し、臨床検査データをより詳細に解析し栄養指導に生かせるだけの高度な専門的知識が必要であります。身近に臨床検査のスペシャリストである臨床検査技師の資格を持つ教員が多数おり、臨床検査データの意義や解釈の仕方などについて手厚く指導を受けられる点は本専攻の最も大きな特徴といえます。

一方、臨床検査学専攻で養成する臨床検査技師は、医師が患者さんを診断・治療し、その成果を評価するために不可欠な客観的データ(EBM, Evidence based medicine)を得るために臨床検査を業務として行います。患者さんの生命に直接かかわる業務を担うため、その責任は重大でありますが、人生を賭けるに足るやりがいのある仕事といえます。診断・治療だけでなく、健康日本 21(第二次)の柱の一つである、がんや糖尿病といった生活習慣病の発症予防と重症化予防を徹底するために必要な検診や健診においても臨床検査技師が必須であり、「健康寿命」の延伸にも大いに貢献いたします。さらに、本専攻では、栄養のスペシャリストである管理栄養士の資格を持つ教員から、臨床栄養学や食品学などの授業を通して食と栄養の知識や意義を身近に学ぶことができ、本専攻の最も大きな特徴といえます。

本学科は、現場経験が豊富な教員と養成施設にける教育経験が豊富な教員が一丸となり学生教育に取り組み、全員を4年間で卒業させ、かつ国家試験に合格させることを基本目標としています。そして、将来、自らの分野に関わる課題を発見し、科学的な根拠に基づいてその解決に向けて探究し、成果を表現するために必要な、思考力、判断力、表現力の育成に努めます。さらに、医療と福祉にかかわる多くの職種の専門家から教育を受けることができるという、本学ならではの利点を生かし、チームの中で主体性を持って多様な人々と協働するために必要なコミュニケーション能力なども養います。

本学は、大学院において、修士課程さらに博士課程にまで進める充実した教育体制を整備していますので、あなたが望むならばあなたの能力を存分に磨くことが可能であります。

さあ、あなたも医療栄養学科で学び、医療のスペシャリストとして社会で活躍してみませんか。